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山田城YAMATA CASTLE

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歴史

１、位置と城史
　山田城は円山川支流の稲葉川右岸、山田集落西側、標高約570ｍの尾根に所在する。集落との比高は約190ｍある。城域は細長く、東西約90ｍ・南北約280ｍを測る。城主や城史に関する伝承や史料は不明である。

２、城の構造
　山田城は、主郭の背後(南西側)に二重の土橋・竪堀で尾根筋を遮断し、その西側に小曲輪と畝状竪堀、北側尾根に10数段の小曲輪群と竪堀群を配置した縄張りである。
　主郭1は南西12ｍ・南北37ｍを測り、南縁に低い土塁(幅1.5ｍ・高さ0.5ｍ)、中程に櫓台風の小さな平坦面を構築している。
　主郭1の背後(南西側)にはニ重の土橋・竪堀と曲輪2、竪堀等を構築して守備している。竪堀カは幅3.5ｍ・長さ28ｍ、竪堀キは幅3.5ｍ・長さ40ｍを測る。竪堀アは幅3.5ｍ・長さ20ｍ、竪堀イは幅3.5ｍ・長さ25ｍを測る。また、曲輪2は10×25ｍを測り、竪堀ウは幅3.6ｍ・長さ14ｍ、竪堀エは幅3ｍ・長さ10ｍ、竪堀オは幅3ｍ・長さ14ｍを測る。
　主郭1の東側には、2段の小曲輪と横堀(幅2ｍ)を伴う4条から成る畝状竪堀を構築している。曲輪3は17×7ｍ、曲輪4は10×5ｍと小さく、曲輪間の段差は1.5～2ｍを測る。竪堀コは幅3.5ｍ・長さ25ｍ、竪堀サは幅2ｍ・長さ7ｍ、竪堀シは幅2ｍ・長さ7ｍ、竪堀スは幅2.5ｍ・長さ8ｍを測る。
　主郭1の北側には曲輪5(8×8ｍ)・曲輪6(8×5ｍ)・曲輪7(8.7×5.7ｍ)・曲輪8(13×8ｍ)を構築している。曲輪間の段差は約2～3ｍを測る。また曲輪8と曲輪2の間は通路(幅1～2ｍ)で繋がっており、その西下斜面に竪堀ク(幅3.5・長さ18ｍ)・竪堀ケ(幅4ｍ・長さ15ｍ)を設けている。
　曲輪8の南側には、更に15段程の小曲輪群(曲輪9＝11.5×10ｍ等)とニ重の堀切・竪堀、竪堀群が構築されている。堀切Ｂは幅4.2ｍ・深さ2ｍ、竪堀テは幅3ｍ・長さ8ｍ、竪堀トは幅3ｍ・長さ10ｍ、堀切Ｃは幅4.5ｍ・深さ3ｍ、竪堀ナは幅2ｍ・長さ7ｍ、竪堀ニは幅2ｍ・長さ8ｍを測る。また竪堀セは幅4ｍ・長さ21ｍ、竪堀ソは幅3ｍ・長さ10ｍ、竪堀タは幅2ｍ・長さ7ｍ、竪堀チは幅3ｍ・長さ22ｍ、竪堀ツは幅3ｍ・長さ22ｍを測る。

３、まとめ
　山田城は、全体として小曲輪を連郭式に配置した城郭であるが、主郭周辺と城の前面(北側)に竪堀や畝状竪堀が集中する点に特徴がある。
　小曲輪群を配置した縄張りは南北朝期から室町期の造成と思われるが、竪堀群や畝状竪堀で改修・補強した縄張りは戦国末期の所産である。
　戦国末期には、垣屋氏の本城楽々前城の支城として位置付けられ、神鍋から村岡方面へ抜けるルートを抑える役割を担っていたものと推察される。＜豊岡市の城郭集成Ⅱより＞

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データ

所在地

兵庫県豊岡市日高町山田字中林

通称

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形式

山城 （標高 ５７０m／比高 １９０m）

遺構

曲輪、土塁、堀切、横堀、竪堀、土橋

築城者

不明

主要城主

不明

築城年

南北朝～室町期？

廃城年

不明

開城時間

常時

入城料

無料

休城日

なし

駐車場

未確認

アクセス

JR山陰本線『江原駅』より

北近畿豊岡自動車道『日高神鍋高原IC』より　

個人データ
初登城日：未　踏
最終登城日：未　踏